不動産取引価格情報とは?
見方・読み方をわかりやすく解説します
① 不動産取引価格情報とは
不動産取引価格情報とは、国土交通省が不動産を購入・売却した方を対象に実施したアンケートをもとに公開している、実際の取引価格データです。
不動産市場の透明性を高めることを目的に、2005年から公開が始まりました。土地、一戸建て、マンション、農地、林地など、さまざまな種類の不動産の取引情報が全国規模で確認できます。
📌 このデータでわかること
- ある地域の土地が実際にいくらで売買されたか
- 中古マンション・一戸建ての成約価格の目安
- 地域ごとの坪単価・㎡単価の相場感
- 取引時期(四半期)ごとの価格変動の傾向
データは3ヶ月(四半期)ごとに更新されており、直近の取引情報から2005年まで遡って調べることができます。
② データを見るときの注意点
⚠️
アンケートベースのデータです
このデータは購入者・売却者へのアンケートをもとにしています。そのため、回答者の記憶や認識のずれにより、実際の登記情報と完全には一致しない場合があります。あくまで「参考価格」として活用してください。
⚠️
一部の情報は非公開です
個人が特定されないよう、一部の取引情報(価格など)は秘匿処理されており「-」や空白で表示されます。特定の条件で件数が少ない場合は表示されないこともあります。
⚠️
取引種類が混在しています
1つの検索結果に「宅地(土地)」「中古マンション等」「農地」など複数の取引種類が混在します。比較するときは同じ取引種類どうしで比較することが重要です。
⚠️
成約価格であり査定額ではありません
表示されている価格は実際に売買が成立した「成約価格」です。不動産会社の査定額や市場価格とは異なる場合があります。現在の売却・購入価格の参考にするためには最新の複数件のデータを確認することをおすすめします。
③ 検索の使い方
-
1
取引年・四半期を選ぶ
調べたい時期を選択します。取引情報は3ヶ月(四半期)ごとに公表されます。第1四半期は1〜3月、第2四半期は4〜6月、第3四半期は7〜9月、第4四半期は10〜12月の取引が対象です。
-
2
都道府県を選ぶ
調べたい都道府県を選択します。選択すると市区町村の一覧が自動的に表示されます。
-
3
市区町村を選ぶ
都道府県内の市区町村を選択します。選択すると取引価格一覧が表示されます。
-
4
取引種類でフィルタリングする
結果が表示されたら、「取引種類フィルター」を使って「中古マンション等」「宅地(土地)」など特定の種類だけを絞り込むことができます。同じ条件で比較しやすくなります。
④ 各項目の見方・意味
取引価格・坪単価・㎡単価
取引価格
実際に売買が成立した総額(万円単位)。土地のみ、建物込み、マンション1室など、取引種類によって内容が異なります。
㎡単価
1平方メートルあたりの価格。国際的に標準的な単位で、異なる面積の物件どうしを公平に比較できる指標です。
例:100㎡の土地が5,000万円なら㎡単価は50万円
坪単価
1坪(≒3.3㎡)あたりの価格。日本の不動産業界で長く使われてきた慣習的な単位です。
坪単価 = ㎡単価 × 3.3
例:㎡単価50万円なら坪単価は約165万円
間取・構造・築年
間取
LDK・2LDKなどの部屋の構成。主に中古マンション・一戸建てで表示されます。宅地のみの場合は「-」になります。
構造
建物の構造種別。RC(鉄筋コンクリート造)、SRC(鉄骨鉄筋コンクリート造)、木造、鉄骨造などがあります。耐震性・耐久性の目安になります。
築年
建物の建築年(和暦表示)。古い建物ほど価格が低い傾向がありますが、リノベーション済みの場合は例外もあります。
昭和56年(1981年)以前は「旧耐震基準」、以降は「新耐震基準」の建物です。
土地形状・間口・前面道路
土地形状
「整形地」「不整形地」など土地の形状。整形地(四角形に近い土地)は建物を建てやすく、価格が高くなる傾向があります。
間口
道路に面している土地の幅(メートル)。間口が広いほど建物の設計の自由度が高く、価値が高まる傾向があります。
前面道路(方位/種類/幅員)
方位:道路がある方角(南・北・東・西など)。南向きは日照条件が良く評価される傾向があります。
種類:国道・都道府県道・市区町村道・私道など。
幅員:道路の幅(メートル)。建築基準法では接道する道路幅が4m以上必要で、幅員が広いほど建築の自由度が高まります。
都市計画・建ぺい率・容積率
都市計画(用途地域)
土地の使い方を規制する区分。住居系・商業系・工業系などに分かれており、建てられる建物の種類が決まります。
| 分類 | 例 |
|---|---|
| 住居系 | 第一種低層住居専用地域など |
| 商業系 | 近隣商業地域・商業地域 |
| 工業系 | 工業地域・工業専用地域 |
建ぺい率(%)
敷地面積に対して建築できる建物の建築面積(1階床面積)の上限の割合。
例:100㎡の土地で建ぺい率60%なら、最大60㎡まで建物を建てられます。
容積率(%)
敷地面積に対する延べ床面積(各階の合計)の上限の割合。数値が高いほど大きなビルや高層建物が建てられます。
例:100㎡の土地で容積率200%なら、延べ床面積200㎡まで建てられます(2階建て各100㎡など)。
用途・今後の利用目的
用途(取引前の用途)
取引時点での土地・建物の使われ方。「住宅」「店舗」「事務所」「駐車場」「その他」など。
今後の利用目的
購入者が申告した取引後の利用予定。「住宅」「投資」「その他」など。実際の利用と異なる場合もあります。
⑤ よくある質問(FAQ)
データはどのくらいの頻度で更新されますか?
取引情報は四半期(3ヶ月)ごとに国土交通省より公表されます。第1四半期(1〜3月分)は概ね6〜9月ごろ、第4四半期(10〜12月分)は翌年3〜6月ごろに公表される傾向があります。
価格が「-」と表示されるのはなぜですか?
個人情報保護の観点から、特定の個人が識別できる可能性があるデータは秘匿処理されています。特定の地域・時期・条件で取引件数が少ない場合に「-」となります。
この価格を使って不動産の売買価格を決めてもいいですか?
このデータはあくまで「過去の取引事例」です。現在の市場価格を正確に反映しているわけではありません。実際の売買価格の決定には、不動産会社による現地調査や査定を受けることをおすすめします。取引価格情報は相場感の把握や根拠の確認に活用してください。
坪単価と㎡単価はどちらを見ればいいですか?
どちらでも構いませんが、比較する際は統一することが大切です。最近は㎡単価が国際標準として使われることが多く、海外投資家や新しい不動産情報サービスでは㎡単価が主流です。一方、国内の業者間では坪単価が使われることも多いです。換算式は 坪単価 = ㎡単価 × 3.3 です。
古いデータ(2005年)と現在を比較できますか?
データ形式が統一されているため比較可能です。同じ市区町村・同じ取引種類で年ごとに検索することで、価格の推移を自分で確認できます。ただしデータの件数や取引の性質が時期によって異なるため、件数が少ない時期は代表性が下がる点に注意してください。
データの出典・利用条件は?
データは国土交通省 不動産情報ライブラリが提供する公開APIを利用しています。政府標準利用規約(CC BY 4.0相当)に基づき、出典を明記することで利用可能です。